一般社団法人の作り方④ 定款認証 実務編

定款認証の前段階

いきなり認証はしてもらえません。
事前に確認を要します。
これが手間です。

原稿を公証役場に送り、
添削してもらうという作業があります。

まず最寄りの公証役場へ連絡して申込み。

メールで定款の原稿を送ります。
確認後返されますので、修正指示に対応して再送。
この繰り返しです。

公証人さんもお忙しいので、即日対応は無理とのこと。
「すぐに対応してください」という無理は聞いてもらえません。
(強力なコネや権力がある方は別かもしれませんが)

1回目は送付翌日に返信あり。
メモ書きで細かい修正指示あり。
そのまま直せばいいだけなので、とてもありがたいです。

会社やNPOの場合は、
テンプレ―ト丸写しでも問題ないことが多いようですが、
一般社団法人は個々の状況に合わせたカスタマイズが必要なようです。

担当していただいた公証人の方が言うには
「一般社団法人の定款はかなり特殊で難しい。
 士業の方でも作るのに苦労されていることは多い」そうです。

当法人の場合、添削2回で終了。
それでも、割と優秀だったらしいです(笑)

定款認証まで、丸1週間かかりました。
これでも割と早いほうらしいです。

具体的には、
木TEL申込-金送①-火返-火送②-水返-水送③-水OK。TELで訪問日予約 
翌木 訪問・認証というスケジュール。

設立を急ぐ方、設立期日がある方は逆算して早めにご準備をして下さい。
2週間見ておけばよろしいかと思います。

定款認証の具体的な流れ

1.管轄の公証人役場を調べる

定款の認証は、法人の所在地を管轄する法務局に所属する公証役場で行います。
個人で作る場合は事務所は複数ないでしょうから、
現住所の近い所にある公証役場で問題ないと思われます。

> 全国公証人役場所在地一覧 http://www.koshonin.gr.jp/list

2.事前に定款をチェックしてもらう

定款の認証は一発ではまず通らないと思っておいたほうがいいです。

事前に役場に連絡してチェックしてもらう必要があります。
「この日までに終わらせたい」と思っていても公証人の方の都合もあります。
また不備が続けば希望通り修正が終わるとも限りません。
認証まで1~2週間くらいはかかると思っておいてください。

事前に必要書類の書き方もチェックしてもらえました。
それでも、現地で再確認の上、訂正しました。

住所は免許書等に記載されている通りに(字・大字まで)書くのが基本です。

3、持ち物確認

事前確認が終わった後に
定款の認証のために公証役場へ持って行くものは下記の通りです。

①定款3通
②設立時社員全員の印鑑証明書×1通ずつ
③公証人へ払う手数料:5万円(現金のみ)
 定款の謄本(写し)交付手数料:(250円×ページ数)
④委任状(代表者が定款認証を行う場合) 公証役場に行かない設立時社員、全員分

①定款3通 

設立時社員分の割り印が必要です。
分からないときは持っていけば現地で教えてもらえます。
定款は3通とも発起人全員の署名押印、割印が必要です。
持っていく定款3通は、それぞれ公証役場保存用、会社保存用、登記用となります。

②設立時社員全員の印鑑証明書

定款認証の後、設立登記の申請の時も使いますので2通必要です。
※収入印紙  会社設立の場合必要ですが、一般社団法人設立の際は不要です。
混同しないように。

③現金5万円+(250円×ページ数)

定款の認証の費用は当日、現金で支払いを行います。
公証人へ払う手数料5万円と、定款の謄本作成料で250円×ページ数分を準備します。

④委任状

公証役場での定款認証は設立時社員全員で行くのが決まりらしいです。
しかし、全員で行くというのは現実的ではないかもしれません。
公証役場に行けない設立時社員の委任状が必要となります。
これも事前に送っておくとチェックしてくれます。

4.公証役場での定款認証の流れ

公証役場へは最終チェックが終わった時点で予約を入れます。

当日は、訂正箇所をいくつか指摘されると思いますが、
よほどの不備がない限りはその場で訂正させて貰えます。
訂正するには捨印がいります。

5.定款認証後の流れ

用意した定款3通のうち1通が原本となって公証人役場に保管されます。
残りの2通は「謄本」という朱印が押されます。
1通は法務局で会社登記をする時に使用し、もう1通は保存用となります。
保存用の謄本は、法人名義の銀行口座を開設する時などに必要になります。

定款に書かなければいけないこと、書いたほうがいいこと

公証役場 ホームページに具体的に書かれています。
当法人は「理事会を設置しない一般社団法人(会計監査人非設置、基金非設置)」
を参考にしました。

皆様の実情に合っているか、確認の上ご活用ください。
(不要な内容もけっこうあります)

分からなければ公証人の方に聞いてください。
また、法的に正しくなければ必ず直されます。
分からなくても分からないなりに書いてみると、けっこうどうにかなるものです。

絶対的記載事項 

定款に必ず記載しなければならない事項(絶対的記載事項)は以下のとおりです。

絶対的記載事項

1 目的
2 名称 一般社団法人という文字を使用しなければなりません
3 主たる事務所の所在地
4 設立時社員の氏名又は名称(人数分)
5 社員の資格の得喪に関する規定
6 公告方法
  官報、日刊新聞紙、電子公告、主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法など
  電子=ホームページアドレス
7 事業年度

相対的記載事項  

定款に記載しないと効力を生じない事項(相対的記載事項)は以下のとおりです。

相対的記載事項

 1 設立時役員等の選任の場合における議決権の個数に関する別段の定め
 2 経費の負担に関する定め
 3 任意退社に関する定め
 4 定款で定めた退社の事由
 5 社員総会の招集通知期間に関する定め
 6 議決権の数に関する別段の定め
 7 社員総会の定足数に関する別段の定め
 8 社員総会の決議要件に関する別段の定め
 9 社員総会以外の機関の設置に関する定め
10 理事の任期の短縮に関する定め
11 監事の任期の短縮に関する定め
12 理事の業務の執行に関する別段の定め
13 代表理事の互選規定
14 代表理事の理事会に対する職務の執行状況の報告の時期・回数に関する定め
15 理事会の招集手続きの機関の短縮に関する定め
16 理事会の定足数又は決議要件に関する別段の定め
17 理事会議事録に署名又は記名押印する者を理事会に出席した代表理事とする定め
18 理事会の決議の省略に関する定め
19 理事等による責任の免除に関する定め
20 外部役員等と責任限定契約を締結することができる旨の定め
21 基金を引受ける者の募集等に関する定め
22 清算人会を置く旨の定め

任意的記載事項

 定款に記載するかどうかは任意とされている事項(任意的記載事項)は以下のとおりです。

任意的記載事項

1 社員総会の招集時期
2 社員総会の議長
3 役員等の員数
4 理事の報酬
5 監事の報酬
6 清算人
7 残余財産の帰属

公証役場では認証確認と事務作業合わせて30分程度かかります。
待ち時間含め正味1時間ほどで終了しました。